スクール集客の広告費はいくらが妥当?一人入会するのに2万円は高い?

2023.11.30

塾や習い事の業界は競争が激しく、新しい生徒を獲得するための広告費は大きな課題となっています。

「広告を打つのはよくわからなくて不安…」「ネット広告を出したいけどいくらかければいいかわからない…」という方も多くいらっしゃいます。

実際、いくらの広告費が妥当なのかは教室によって全く異なります。
この記事では、そんな方のために「あなたの教室での妥当な広告費を考える公式」をお知らせします。

教室のビジネスモデルをサブスクとして考える

サブスク(サブスクリプション)という言葉をご存知でしょうか?
ここではカンタンに「月額課金サービス」のこととして考えていきます。

NetflixやSlackなどのように月額費用を払って利用するサービスを指します。
この考え方を拡張して、塾や習い事ビジネスをサブスクのビジネスモデルに当てはめて考えてみましょう。

実際には塾や習い事も教育サービスをサブスクリプションモデルで提供していると言えます。
生徒が継続して塾に通う限り、その収益は継続的に発生します。

NetflixやYouTubeプレミアムであれば、月額1000円程度です。
当然、一人あたりの顧客を獲得するのにかかる費用は1000円以上かかります。

ですので、このビジネスモデルでは、顧客獲得にかかる初期の投資(例:広告費)を、その顧客が生み出す将来の収益(LTV)で回収する考え方が一般的です。

したがって、広告費を効果的に使うためには、LTV一人あたりの顧客獲得コスト(CAC)のバランスを適切に保つことが重要となります。

知っておくべきデータはこの1つだけ

妥当な広告費を考える上で、知っておくべきデータは以下の1つだけです。

LTV(顧客が生み出す将来の収益)

なにそれ?どういうこと?と思われるかもしれませんので具体例を出して考えてみましょう。

あなたの教室の平均的な月謝が1万円だとします。
そして、一人の顧客は平均12ヶ月利用するとします。

この場合のLTVは1万円×12ヶ月=12万円になります。

つまりこの金額は一人入会するとトータルでいくら支払うかという金額です。

これだけ分かればあとはカンタンです。
再びサブスクのビジネスモデルの例に戻ります。

サブスクの広告費の考え方

サブスクのビジネスモデルでは、一般的に

LTV / 一人あたりの顧客獲得コスト = 3以上

を目指しています。

先ほどの例では、LTVが12万円でした。
顧客獲得コストは広告費です。

もし、一人あたりの顧客獲得コストが2万円であれば12万円 / 2万円 = 6となります。
6は3より大きいので、OKです。

本当に3以上ならそれでいいの?

クラウドサービスのサブスクと塾や習い事をそのまま比べるのは少し違うかもしれません。
クラウドサービスであれば、一人ユーザーが増えても運営の負担増加はわずかですが、塾や習い事では講師の人件費や教材費が必要があるため、運営の負担増加はクラウドサービスよりも大きくなります。

ですので、先述の公式では見積もりが甘いのではないか、と思われるかもしれません。

たとえば、私の教室では、人件費や教材費その他費用を考えて

平均月謝 × 0.5で計算しています。

なぜ0.5なのかは、売上における人件費や教材費などの費用割合をベースに算出していますので教室ごとに算出する必要があります。
ラフに計算する場合は0.5で問題ないと思います。

ですので、改めて公式にすると

LTV × 0.5 / 一人あたりの顧客獲得コスト = 3以上

となります。

さて、上記の費用を考慮して、再び先ほどの例に戻ります。

月謝1万円、継続期間12ヶ月、であれば

(1万円 × 12ヶ月) × 0.5 / 2万円 = 3

となるので、この条件であれば一人あたりの獲得コストが2万円が上限と考えられます。

このようにして、一人獲得の費用上限がわかれば、あとは範囲内に収まる広告手段を選べばOKです。
もし、この数値を超えてしまっている場合は、継続期間を伸ばす平均月謝を上げる顧客獲得コストを下げるの対策を行いましょう。

ここまでで初級編はOKですが、以下はより正確に数値を算出する方法なので興味のある方はご覧ください。

 

「顧客が生み出す将来の収益」の正しい計算方法

LTV(顧客が生み出す将来の収益)とは、一人の顧客が入会してから退会するまでの価値を表す指標です。
1回あたりの売上ではなく、複数回の取引が基本となるサブスクや習い事ではこの指標が非常に重要です。

先ほどは、LTV(顧客が生み出す将来の収益)を、平均月謝 × 平均継続月数 で計算しました。
サッと算出するのであればこの方法でも構いませんが、表計算ソフトなどで詳しく算出していくのであれば以下に紹介する方法で計算してみましょう。

ここで登場するのが「退会率」です。
サブスクのビジネスではチャーンレートという言葉が使われますが、どちらも基本的には同じ意味です。

詳しい計算にはこの退会率を調べる必要があります。
ということで、まずは退会率を計算する方法を見ていきましょう。
退会率を計算する公式は、

今月の退会人数 / 今月の1日時点で在籍している生徒数  = 退会率

です。

今月の退会人数が1人。
今月の1日時点で在籍している生徒数が20名であれば、

1 / 20 = 0.05(5%)

です。
月によって大きく変動すると思いますので、月ごとに算出していきましょう。
ここでは5%で進めていきます。

ちなみに、当月中に入会した生徒がいても今月はカウントしません。
1日時点で在籍している生徒数だけが計算対象です。

さて。
退会率が5%であれば、あとの計算はカンタンです。

平均の月謝 / 退会率 = LTV(顧客が生み出す将来の収益)

です。

なので、

平均の月謝が1万円退会率が5%であれば

10,000 / 0.05 = 200,000

となりますので、20万円がLTVになります。
つまり、一人入会すればトータルで20万円支払うと考えられます。

余談ですが、平均月謝は変わらず、退会率が半分の2.5%になるとLTVが40万円と大きく変わってくるので、退会率のコントロールは非常に重要です。

これで、くわしいLTV(顧客が生み出す将来の収益)が計算できました。
あとは先ほど同様に、

ちなみに、退会率の理想は2%程度だと考えています。1%を切る教室もありますが、まずは安定して2-3%を出せるように意識しましょう。

まとめです

Q. 広告費はいくらが妥当?

A. あなたの教室のLTV(顧客が生み出す将来の収益)から、いくらが妥当かを計算しましょう。

Q. LTVの計算方法は?

A. まずは退会率を計算します。

月の退会人数 / 今月の1日時点で在籍している生徒数  = 退会率

次に、この退会率をつかってLTVを計算します。

平均の月謝 / 退会率 = LTV(顧客が生み出す将来の収益)

これでLTVが計算できます。

Q. 結局、広告費はいくらが妥当?

A. LTV × 0.5 / 一人あたりの顧客獲得コスト = 3以上

をめざしましょう。

 

今回は、一人あたりの顧客獲得コスト(広告費)の妥当な金額を考えてきました。
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